義手をなめんなよ。

安価でスタイリッシュな「触手型義腕」 | WIRED VISION

Charlie Sorrel

Kaylene Kau氏が設計した義腕は、昔ながらの海賊の鉤爪を美しくかつ現代的に進化させたもののようでもあるし、装着者をクトゥルフ[ラヴクラフトの描いた小説世界をもとにした架空の神話体系]に変えてしまう恐るべき装置のようでもある。

この触手の内側には、単純なモーター1つと、それによって動く2本のケーブルが通っている。装着者は、上部にある2つのスイッチを使ってこの義腕をコントロールする。

「腕」を正しい位置にセットしてスイッチを押したら、装着者が持ち上げたいものがなんであっても巻き付いてくれる。もう一方のスイッチを押すと、巻き付いていた腕は緩められる。


この義腕は、自力でものをつかむというよりは、残っているほうの腕を補佐する付属肢として考えられている。

これは『セグウェイ』開発者として有名なDean Kamen氏が設計した驚くべきロボット義腕(日本語版記事)とは違うが、その代わりずっと安く作れそうだし、そのぶん多くの人が利用できるだろう。

それに、もしどこかの海賊が、あの目玉をえぐり出せそうな鉤爪を使うのをやめて、この義腕に乗り換えたとしても、引き続き、海の生き物らしい雰囲気を保てることだろう。

[日本語版:ガリレオ-江藤千夏]

WIRED NEWS 原文(English)

 

デザインは素晴らしい。構造がシンプルなのも長く使うモノとしては良いことだ。

機能性や材質、重さなどの使いやすさは実物を見ないことには判らないので触れない。

ただ、気になる点があって、それは他ならぬ形状そのものである。

陸上のトラック競技をしている選手が走る為にブレード型の義脚をするのは、あくまで速く走る為である。

しかし、通常の義脚は人間の脚をなるべく再現しようとしている。これは脚を失った人の心理を少しでも考えれば気が付くのではなかろうか。単に機能だけを取り戻したいだけではない筈だ。

義手だって同じだし、そのうえ手には指がある。失った手に指はピアノが弾けたかも知れない。指輪が輝いていたかも知れない。そういった物語がなくても、単にモノを掴んで離すだけではなかったはずだ。だからこそ失った機能だけでなく、その動きや形の再現も重要ではなかろうか。

確かにプロダクトとしてのデザインは素晴らしい。だけど、それを実際に装着したとして、果たして好奇の目を集めないだろうか(たとえ悪気がなくてもだ)。そのことでもし心の傷を深めるとすれば、それこそ本末転倒である。

尤も、私の知っている障害者は高齢者が多いので勢い保守的な見方をしてしまうのかもしれない。実際に実物を目の前にして試してみたら、人によっては使ってみようと言う気になるやも知れない。その辺は人によりけりだろう。

つーわけでね、ここで結論求めちゃいけません。オモチャじゃないんだから。義肢装具士と云う専門職が存在することからも判るように、とってもデリケートなんです。

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